外資系企業の面接の各ステップについて
外資系への転職を考えているのであれば、この面接ステップは知っておいたほうが良い。なぜなら、各ステップごとに面接官の見ている部分が異なるからだ。そこを理解したうえで面接にのぞむべきだ。
一般的なステップは以下のとおりだ。
- Hiring Manager採用責任者
- HR Manager人事責任者
- Divisionの責任者や日本支社長 – CMO, CFOなど本社であなたが所属することになるDIVISIONの長にあたる人(通常は本国HQにいることが多い)
1.のHiring Managerと呼ばれる採用担当者が、通常自分の直属の上司となる人であるケースが多い。よって、採用においては、この人の意見が最も尊重されることが多い。この人をクリアすることがもっとも重要である。逆に言うと、この人が、あなたのスキルが十分で是非一緒に働きたい、ということで選考が進んだのに、次の仕事上はあまり関係ない採用担当に却下されることは可能性としては低い。
また、HR人事部長が一回目の採用担当との面接に同席するケースはよくある。(1.と2.の面接が一緒に行われる)3.は最終的に配属となる部署の責任者電話会議やSKYPEでの面接になることが多い。多くは本社にいる、あるいは、地域のヘッドとの面接になったりする。
通常、外資系企業での面接回数は2~3回が多い。
それぞれの人が何を見ているか?
1.Hiring Manager採用担当
まずこの人はあなたの直属の上司となる人なので、あなたのスキル面を見てくる。それから次に何をその企業でしたいのか、も聞いているがこれは、あなたのモチベーションが今回の転職によってどの程度なのかを見ていると思って良い。その企業でないとできないようなことを話すことが望ましい。得意なこと、苦手なことを聞いてくることも多い。
2.HR Manager 人事部長
人事部長であるが、より一般的なことを聞いてくるだろう。例えば、あなたが前職を辞めた理由だったり、今回なぜ応募したのか、など。また、人生の選択をどのような基準をもって行ってきたのか、などしっかりと自分の考えや目的をもって行動しているかどうかなどを聞いてくる。
3.Divisionの責任者(本社)や日本支社長
通常、この段階はあなたの技術レベルの再チェックが行われる(グローバルで見て通用スキルなのかなど)また、あなたが人物としてどういう人なのかということも見られる。つまりその企業へのカルチャーフィットを見てくるので、大枠であなたがどのようなキャリアパスを目指しているか、この会社にどのように貢献できるか、等々聞かれる場合が多い。また、あなたがどのような失敗体験があって、それをどのように克服したのかということも聞かれるケースがある。
どのような準備が必要か
Hiring Managerとの面接では、自分が実地で行ってきた業務を細かく聞かれるので、いままでのキャリアで自分が各分野で出した実績を数字を交えて書き出しておこう。可能な限りすべて数値化することで、印象に残すことができる。逆に言うと、数値のない実例と言うのは、ぼんやりしたままで、印象に残るのは難しい。
HR Managerとの面接では自分がとおってきたキャリアの各段階でどのような意図で退職し、新しい会社に転職したのか、その当時のモチベーションなどをできるかぎり細かく洗い出しておこう。
Divisionとの責任者との面接は本国にいる人との面接になることが多いので、英語での面接を電話やSKYPEで行うことが多い。そのため、英語で自分のスキルを話せることは必要不可欠だ。英語を重視しない外資系企業への転職であっても、可能な限り自分が英語でしゃべろうとする努力が評価されるケースも多い。
面接や転職は、日系、外資系問わず、「準備が全てだ」。
質問されると想定できる限りのことを書き出して、準備しておこう。