外資系やグローバル企業に転職した人にはどこか余裕がある。
私が日系企業にいるときにはじめて出会った外資系企業のマーケティングの責任者もやはりそうだった。「この余裕はどこから来るのだろうか。」
それは、外資系やグローバル企業の組織のストラクチャーや、企業自身が目指す究極の目標に起因するものであった。
ここでは、私自身が外資系を渡り歩く中、そして、様々な候補者のお手伝いをする中で見えてきた3つの余裕についてご紹介しよう。
1.お金の余裕
一概には言えないが同じ業界、職種でも日系企業の給与水準と比べると外資系企業の給与水準は2割程度以上は高い。
また、年収は、
営業などの職種が直接企業の利益に直結するようなフロント系ポジションでは、
全体的に、グローバル企業で働く人の生活水準は高い傾向にあるが、ひとつだけ日系企業に劣る部分があるとしたらそれは”福利厚生”だろう。特に日系大手企業にあるような住宅手当などは外資系企業ではほとんどない。ただし、これは日本拠点が長くあればあるほど、カルチャーとしても日系にシフトしがちであり、そこらへんの状況によっては、手厚い福利厚生の企業もある。
2.時間の余裕
外資系やグローバル企業では、
(給与制度も年俸制の企業では、Fixed overtimeと言って、
そのため、
個人が働きやすい環境を整えて、その結果、
残業は極力しない、
このように時間に余裕を持てるのがグローバル企業の
3.人間関係の余裕
外資系やグローバル企業では、
最低限のチームでの情報共有以外に、だらだらと結論の出ない会議などは比較的少ない企業が多いのではないだろうか。
もちろん、最低限の人間関係である上司との関係は避けられないものの、
これら3つの余裕は外資系やグローバル企業の組織文化に起因していることが多いことがお分かりになっただろうか。
基本的には、「やることをやって利益を出して、従業員もお客さんもハッピーにしましょう。」このような考え方が根幹にあるのがグローバル企業や外資系企業だ。
そのため、上述した複雑なチームワークはなかったり、
その結果、業務プロセスに関わる人もミニマムでわずらわしい人間関係は少なく、個人のパフォーマンスに応じた給与が配分されたりして、個人の余裕につながる。
言わば個人と企業のWin-Winの関係が構築されているのだ。