これまで外資系企業やグローバル企業に転職する方法は何通りかあるが、大枠説明してきた。
どれも正しい方法だし、自分のストレスのない方法を選べばよいと思うが、その中でも外資系やグローバル企業への転職の最初のきっかけとして一番お勧めであるタレントプールのひとつ「BIZREACH」の紹介をしたい。
ここでは、実際に筆者も使ってみて一週間で約40通のスカウトメールが来た使用体験談も交えて説明していきたい。
１．タレントプール「BIZREACH」とは
まず、タレントプールとは、一言で言えば「人材のデータベース」のことである。WEB上で直近で転職を考えている人材が登録し、企業がそのタレントプールから良い人材を見つけてヘッドハントする仕組みのサービスである。BIZREACHもそのタレントプールのひとつであり、ある一定の条件を満たさないと登録できない限定会員制度を敷いている。
２．BIZREACHに厳選されたヘッドハンターや企業が集まる理由
①審査による限定会員制度
同じタレントプールの中でもBIZREACHは限定会員制度を設けており、基本的には年収1,000万円以上の人材しか登録できないことになっている。
実際にはそれより低くても登録することはできる。年収750万円以下の会員＝タレント会員、年収750万円以上の会員はハイクラス会員と位置付けられ、ヘッドハンターからも見えるようになっている。
また、登録する人材は登録後に審査があり、（審査自体はすぐに完了する）登録が完了する。
※私自身がヘッドハンター側や企業側で登録したことはないが、恐らく企業側では厳粛な審査があると想像できる
②優良ヘッドハンターがBIZREACH上で育つ仕組み
BIZREACHには、ヘッドハンターサミットという企画が年に一回あり、このサミットでは業種別でその年一番優秀だったヘッドハンターを決めるイベントが行われている。優勝したヘッドハンターは、BIZREACH上で露出され、多くの会員から相談を受けることができるが、このようなイベントがヘッドハンター自信のモチベーションをあげる仕掛けとなっていて、BIZREACH上で優秀なヘッドハンターを囲い込む仕組みとなっている。
ユーザー側は、基本は無料で登録できるが、プレミアム会員という有料会員になると、このような優秀なヘッドハンターが保有している案件に直接応募できるようになるほか、優秀なヘッドハンターに個別相談ができたりする。
また、それぞれのヘッドハンターには優秀度を示す指数（5点満点）があり、それぞれのプロフィール画面に表示されるため、無作為にメッセージを送ってくるヘッドハンターをある一定のレベルで見分けることができる。
③個人情報に配慮された仕組み
連絡先が公開されるのは、スカウトを受けて変身する際に連絡先を公開するというボタンを選択するときだ。
それ以外では案件への応募など以外は基本的には連絡先は通知されない（名前も見えない状態になっているため、会員番号の呼びかけから最初のコミュニケーションはスタートする。）
３．企業からの直接ヘッドハントが多い
このBIZREACHには、ヘッドハンターのみならず、審査を経て登録した有名グローバル企業や外資系企業が多く登録している。
彼らの多くは、自社にTalent Acquisitionと呼ばれる社内採用部門を持ち、直接このようなタレントプール上やLinkedIn上で声を掛けて優秀な候補者を集めている。人材を集めるのをヘッドハンターに任せることは一定コスト（1人採用につき年俸の約30％）がかかってしまうため、このように内製化している企業も多いのだ。
実際に私もBIZREACHに登録しているが、声がかかるのはヘッドハンター６に対し、企業側４くらいの割合である。他大手タレントプールも使ったことがあるが、この比率には遠く及ばない。
言うまでもなく、直接企業からスカウトがくるほうが実際の転職までのプロセスは短縮される。
４．使いやすさ（ユーザビリティ）が良い
BIZREACHは非常にデジタル広告やWEBリテラシーの高いスタッフにより作られたものだと思われる。
なぜかというと、UIの使い勝手（ユーザービリティ）が非常に良く、登録してからその後定期的にヘッドハンターとのコミュニケーションをBIZREACHを起点として取る仕組みが、よく考えられている。例えば、初回登録する際には職務経歴を入力する画面があるが、これが自動的に職務経歴書になる仕組みとなっていて、登録後の修正やPDF形式でのダウンロードが可能だ。ユーザーはこれを他でも流用することができる。また、職務経歴書のフォーマットは複数言語に対応している。
ユーザーにとって便利であるだけでなく、人材を探しているヘッドハンターにとっても次の紹介の流れに行けるような仕組みができているのだ。
以上が、私がお勧めするBIZREACHの仕組みや特徴だ。
さらに私がお勧めする使い方は、職務経歴をBIZREACHのようなタレントプールに登録しておいて定期的にアップデートすることだ。
これにより、自分自身のキャリアパスを見直し軌道修正ができるほか、新しいオポチュニティに常にアンテナを貼っていられる。ときに思いがけないConfidential（社外非公開）案件のオファーが直接企業からくることもあるので、このタレントプールへの登録は選択肢を大きく広げてくれることだろう。