キャリア形成の方法論|外資系虎の巻ー外資系企業転職の心得ー

外資系のキャリア形成

まずは価値観に見合ったキャリアのゴールを設定する

キャリア形成をするにあたり大切なことは、まず何より自分のゴールを決めることだ。

前回のキャリアゴールの設定方法でも書いたとおり、キャリアゴールは自分の大切な価値観に基づいたものにするのが望ましい。

このゴールを決めるには、いきなり詳細まで決めなくても良いと思う。自分がぼんやりと達成したいこと、キャリアを通して、自己実現したいことなので、大枠は決まっていると思う。企業でいうところの理念のようなものだ。

「グローバル企業でものづくりの企画をする」とか「日本の教育制度を変えるべく教育コンサルタントになる」「グローバル企業のアカウンティングマネージャーになる」といったざっくりとした大枠だ。

この、ゴールに基づいて次は、どのようなキャリアパスが必要かを考えていくことになる。

 

到達までのキャリアステップを考える

日本では、終身雇用制度という考え方があったこともあり、まだまだ一つの会社に長期的に身を置く人が多いのが実情だ。

しかし、たとえば、あなたがものづくりの企画に携わりたくて、B to C メーカーのマーケティング部長になりたいとしよう。

運良く、新卒でその事業会社に入れたとして、その企業のマーケティング部長になるのに、何年いればなれるだろうか?

10年?20年?そもそもその会社がそこまで存続できるという保証もない。

それよりも、多くの経験を積めるコンサルティング会社(戦略系コンサルティングファーム)や外資系広告代理店、で数年経験を積み、その後求める業界の事業会社に転職することは、行先も不透明な同じ会社で10年単位で在籍してそのポジションに昇格するまで頑張るという選択よりも合理的なのだ。

これは、外資系企業の採用方法が、実績重視するから成り立っていることに注目したい。

たとえば、事業会社→戦略系コンサルティングファーム(広告代理店)→事業会社A→同業界事業会社B(Aの競合)

というふうに、最終キャリアまでの導線をある程度考えていくと非常に短期的にもともと目指していたマーケティング部長という職種につくことが可能だ。(広告代理店は可能であれば、IT、デジタル領域にも強い代理店が理想的)
あるいは、外資系企業の人事(HR)職を目指しているのであれば、このような選択肢も考えられる。

人材会社の採用コンサルタント→事業会社のHRマネージャー




意思を強く持たなければ脱線してしまう

 

自分のキャリアパスがある程度明確になってきたら、そのキャリアパスを意識し続けなければいけない。

人間はやはり途中で目的を見失いがちな生き物なので、自分がもしなんらかの誘惑に惑わされていると思うときは、自分の最終的なキャリアゴールを見直して、その選択の延長線上に本当にゴールが見えるかどうか自問しなければいけない。

一番陥りがちな罠は、「世間一般的にブランド感のある企業からの誘惑である。」人は権威に弱い。

例を挙げてみよう。

Aさんは、将来オンラインサービスで起業がしたいと思い、関連業種の事業者サイドでのマーケティング経験を数年、その後、オンライン企業でのマーケティング立案職に携わってきた。数年企画立案をした後に、起業をするフェーズに行きたいと考える矢先に、とある金融系事業のオンラインマーケティングをやらないかと誘われた。

オファーの内容では、年収も300万円ほどアップするし、その起業の金融業界における知名度は抜群だ。

しかし内容としては、企画というよりも、資料請求などの件数を増やしたいという純粋に売り上げに直結するようなKPIを課されるという。

Aさんは結局、目先の給料とその会社の世の中的なブランド力に魅力を感じ、転職をすることになった。

しかし、私には、どうしてもこの選択がオンラインサービスで起業したいAさんにとって正しい選択には思えなかったのだ。
このように、自分の最終的なゴールが明確であるにもかかわらず、このような選択をしてしまう候補者が多くいることも事実だ。
起業の知名度やブランド力は、時代に左右されるものである。10年前には花形だと言われた業界や職種が、今ではもう聞くこともなくなったということもある。そのときの世論に左右され、自分の最終ゴールを見失わないようにしたい。

コンサルタントという魔法の1ステップ

先に紹介したコンサルタントという1ステップを踏むことにより、その次のキャリアが飛躍的に選択肢が増える。

コンサルタントとして働く1年は事業会社の経験の1年よりもはるかに多くの経験を積むことができる。

また、戦略系コンサルファームなどでは、業務量が膨大な量に及ぶため、自分自身の「タイムマネジメント能力」、「プロジェクトマネジメント能力」「問題解決能力」という職種問わず必要とされる普遍的な能力を身につけることができるため、その後どこか事業者会社への転職においては有望視されることが多い。

また、何よりコンサルティングファームでの経験は自分自身の自信に繋がるだろう。当然、業務量も多く、体力がなければ長く滞在することも難しいかもしれないため、若いうちに経験することが有効である。




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