キャリアの適正を見極めることの大切さ|外資系虎の巻ー外資系企業転職の心得ー

何かを追求したいという思いや情熱は、数値では言い表せないものがある。

これには個人差もあるし、巷には自分にパッションのあることを追求せよといわれることもあるが、私はそのような個人差のあることや数値化できないものについて考えをめぐらしても時間の無駄だと思っている。もちろんパッションや思いはあるに越したことはないし、持っている人は幸せだとすら思う。では、ない人は幸せでないかといわれるとそういうことでもない。後者に属する人が圧倒的に多い世の中である。そのような人がどうすればよいのかというのが今回の議題だ。

キャリア適正

まず結論から言うとない人は自分の適性を理解し、それに根ざしたキャリア開発をすることだ。

つくづく適正というのは自分が生まれ育った環境、DNAなどの複雑な背景から成り立っている。そして、それはキャリアではぐぐむべきスキルに直結するものだ。

ある種、不変的な自分の部分であり、アイデンティティともいえる。

そこにはまる仕事を探すということは今後のキャリアの大きなヒントになるだろう。

「あなたが人よりもアウトプットが早くできることは何か。」

「アウトプットのクオリティが人よりも圧倒的に優れていることはないか。」

深く考えすぎてしまう人もこのようなシンプルな問いかけをしてみると意外とあなたのキャリアのヒントは目の前に落ちていることがある。

まず、人よりもスピードが速くできる仕事がある人は、それがあなたの適正と近い部分の可能性がある。

人は時間に対して対価を払う。だから、徒歩よりも、電車、タクシー、新幹線にのるのは時間という価値に対価を払っている。

よって、あなたがある分野において新幹線になれるものがあれば、それはすでにその時点で貴重なものだ。

 

アウトプットのクオリティが人よりも圧倒的に優れていること、このような人にはクリエイター的な適正があるかもしれない。

デザイナーや絵本作家かもしれないし、歌手かもしれない。

何かのクオリティで人を魅了することができるというのは、稀有な才能である。

 

しかしやっかなことに、ここに価値観というものが重なってくると、適正だけで仕事を選ぶということは難しくなる。

つまり、価値観は適正を上回るのだ。

例えば、あなたの適正がクリエイターやデザイナーになることだとして、一方で社会人として多くの人の役に立ちたいという価値観を持っている人は、

クリエイターになるということが果たして多くの人の役に立つのだろうかという疑念にさいなまれることがあるかもしれない。

そのように考えに考え、結果まわりまわって、3番目、4番目くらいの自分の適性にたどりつくようなことがある。

このように価値観が適正を上回る、ということはあるが、いつも正しいのは自分の価値観だ。

“Follow your heart”(自分の心を信じろ)という某企業のコピーが昔あったが、ここまで自分のやりたいことがあきらかな人と言うのは現実的にそうそういないだろう。

あるいは、時間を忘れて没頭してしまうようなこと、が直接自分のキャリアと結びつくような人も同じくらいいないと思う。

逆に言うと、そのようなことが今目の前にある人は迷わず進んだほうが良い。

失敗してもそれくらい明確にやりたいことがあるなら、中途半端にやらないほうがよい。失敗しても後悔しないだろう。

 

ただし、価値観は幼少のころに育った環境によるものが大きいが、大人になってからも変わることがある。

幼少期とおなじくらい自分にとって新鮮でインパクトのある環境に身を置いたりした場合だ。

自分にとっても価値観というのは、キャリアを歩む上でも指針となる。

常に自分の価値観や適正といったものを念頭に置いていきたい。

 

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